コートジボワール戦を見ましたが、これがテストマッチでなくてどれがテストマッチなの?
と人に尋ねたくなる程の、ど真ん中なテストマッチ。

そんな、練習試合だから、

「お互いW杯本番前だからあまりガツガツするの止めとこ」


みたいな、ちょっと遠慮がちなピッチの雰囲気を一変させたのはCBの闘莉王。
コートジボワール、バイタルエリアのFKをドログバが蹴り、その軌道を闘莉王が変化させ、前戦イングランドに続く(オウン)ゴール。
そんなアシストに逆ギレなのか、闘莉王、直後のプレーでドログバと接触、ドログバは結局負傷退場。

そこから日本は1点ビハインドのテストマッチ。
どうやって同点に持ちこもうかと試行錯誤するも、球が持てなきゃ話にならない。
という訳でボールポゼッションは激しくコートジボワール。
日本のシュートは多分40分近くの本田の1本のみじゃないかな。

日本、折角闘莉王が作った「点差に追いつけ追い越せ」な状況にも反応出来ずで前半終了。

後半
テストマッチの中のテストマッチな今日のゲーム。
後半スタートと同時にメンバーを3人イジるのも、いわば当たり前。
Wナカムラの登場が個人的にはストライクですが、
憲剛の「俊さん、俺、今日も憧れてるので傍にいます」ってホントに言ってそうな位に、場面場面でラブなプレー。
中盤の連携が良くなるも、前線にターゲットがいない、若しくは孤立で得点機が全然ない。
後半、日本のゴールが近かったのは始まって割とすぐだった俊輔のFKかな。

対してコートジボワールはまたしてもセットプレーで追加点。つーか飛び込んできたコロ・トゥーレはどフリーなので、
日本は「(本番は)こうやったらやられるよ」というシミュレーションだな。

試合はそのまま0対2で終了。
日本は負けましたがW杯本番前のテストマッチらしく、CB闘莉王の得点能力を改めて感じさせたゲームでした。

………。

って、んな事言うか!


駄目なところを1個1個挙げても本番のW杯まで下方修正は到底無理。
ならば前回印象良かったイングランド戦のスタメンで挑む、というのは容易く想像できた今回のスタメンですが、
結果、またしても同じCBが同じ轍を踏んで、要らぬビハインドを追う羽目に。
試合後半はそのピッチコンディションで両チームともダルダルな雰囲気に。
ハーフ付近でコートジボワールの選手が徒歩でパスを受け、チェックすべき選手もプレスをかけるでもなく、適度に距離を置いているボールウオッチャー状態。

前回のドイツ大会では、大会本番前のテストマッチ、開催国ドイツ相手のテストマッチでの好パフォーマンスに、
「こりゃー本番でもいけるんじゃねーの?」

と浮かれ、次に挑んだマルタ戦。
いわばW杯直前に、「流しながらでいい相手とのゲームで、得点感覚とか守備の連携の再確認等」といった、正直格下相手で、まさかの苦戦。
かろうじて勝ちはしましたが、本番はこの試合の苦戦振りを象徴するように、勝ち点1に留まりグループリーグ敗退に。

イングランド戦で復調を見せた代表が、大会直前のコートジボワール戦で「あれあれ?」を見せた事については、正直想像の範疇。

いざ本番になってしまえば、今までオウンゴールでの先制点というアドバンテージを相手国に与えていた、
いわば「強さのカモフラージュ」をする必要がなくて心置きなくスーパーサッカ人になれるはず……と超ポジティブに考えとく。


※結局ドログバは右腕骨折みたいですね。空中での交錯故、闘莉王にはそんなに重い罪はないですが、エトーにはそれなりの危機感を与えたでしょうね。